ここは自由の国?

ここは自由の国?

Original Date: 1999年11月20日 

走る赤信号 - スクールバス

アメリカで車を走らせていて目に付くものはいろいろありますが、私が最もいやなものの一つがスクールバスです。見た目は黄色と黒の2色で、時代遅れで少し不格好なボンネットバスなのですが、できればお目にかかりたくない・・・そういう代物です。なにがそんなにいやなのか?これはアメリカで午後3時ごろに車を走らせると痛感するはずです。

スクールバスが次々ときて渋滞を引き起こします まだアメリカに来て間もないころ、渋滞に巻き込まれたことがありました。大きな通りでもなく住宅街で渋滞?と疑問に思いながら前方に目を向けるとスクールバスが止まっています。良く見ると反対斜線の車まで止まっています。後から友人に聞いて解ったのですが、こちらでは「スクールバスが乗車の為に停車しているときは、周囲の車は移動できない」という法律があるというから驚きです。

後ろに付いた車はもちろん反対斜線の車までもがバスが動くまで停止する必要があるのです。つまりバスが止まる=全方向赤信号という状態で、午後3時の下校の時間には1ブロックごとにバスが停車するため、その時間帯は車が全く流れない状態になります。

追記:2008/5/21
スクールバスだけでなく、学校の回りは子供たちの送迎の車で本当に大渋滞です。当時はなんてすごい光景なのかと驚くばかりでしたが、10年たって、全く同じ光景を日本で目にして、すべての分野でアメリカと同じ道を歩んでいることを痛感しています。小学校~中学校がスクールバスによる送迎の検討を始めている、もしくはすでに実施しているところも珍しくなくなってきました。犯罪等も大きく影響しているのでしょうね。
そういえば、当時、この記事を書いた時に、「バスの送迎は過保護でなく、当然の子供の権利だ!」とお叱りのメールを頂いたことを思い出しました。日本もアメリカと同じように、高校生までスクールバスの義務付けがなされる日もそう遠くはないのかもしれませんね。

実は規制の多い国、アメリカ

でも、よくよく考えてみると、大げさすぎる気がしませんか?本当に子供の為に交通事故を防ぐ目的なら、歩道を子供が歩いているときは車が全く走れない状態になってしまいます。スクールバスの時に限定すること自体、まさかの事故に対する行政側の責任のがれの手段にしかみえません。しかもスクールバスに乗るのは小学生だけじゃなく、中高生まで利用しています。

先ほどスクールバスの形について書きましたが、これも古臭い形のはずで、どのようなデザインにするかということまで細かく法律で決まってます(色だけでなく、車の形、シートの配置等)。「日本は規制だらけで・・・」とよく言われますが、アメリカではそれ以上に規制に囲まれて暮らさなければならないことを、アメリカに来て痛感しています。自由の国のはずだったんだけどなぁ・・・

追記:2008/5/21
アメリカは自由や平等が不十分だからこそ、これら運動が盛んだとも言われています。実際に生活してみると、本当に様々な細かい規制があることに驚かされます。ニュージャージではアパートにヒーターを設置して一定温度以上に保つことが義務付けられています。これは、冬寒い中で凍死する住民がいないように。また、意外なところでは、ガソリンスタンドもセルフは禁止です(NJだけですが)。
実際にアメリカで生活してみると、日本で入ってきている情報とかなり違うことを感じると思います。


日時: 1999年11月20日
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