いい加減な事務?

いい加減な事務?

Original Date: 1999年2月15日 

It is not my fault...

写真が趣味の友人がいるんですが、彼が撮った写真を現像に出したときのことです。帰ってきた写真を見て上手に仕上がっていないものがありました。ネガを見るとネガが傷ついているんです。すぐに店員に苦情をいうと、その店員はなんて言ったと思いますか?

「私に言われても知らない。」って言うんです。

ちょっとア然だと思いませんか?日本なら代理店だったとしても、謝罪の言葉があってしかるべきだと思うんですが、「私のせいじゃないから知らない」っていうのはすごすぎる回答ですよね?

こういうのって、たまたま行った店の店員が、なってなかったような気もしますが、実際そうじゃないところがアメリカです。アメリカって日本よりすごく進んでいて、全てが勝っているようなイメージってないですか?私もこちらで生活するまではそう思ってました。ビジネスにおいても役所などの対応においても日本より柔軟な印象を持っていましたが、実際のところはちょっと様子が違うみたいです。

究極の縦割り主義社会

縦割り主義なアメリカ社会 約8ヶ月間、こちらで暮らしてきましたが、一番最初に思うのは、恐ろしいまでの縦割り主義というか責任転化主義というか・・・

例えば、大学の事務局に行って学費の手続き等について色々聞いたりしても、窓口は「私はそんなの知らないよ」といった答え方しかしないんです。まず、いろいろと調べてくれたりといった、学生に便宜を図る事をしてくれません。同じ会社の中でも部署が違ったりすると、平気で自分達は知らないって言うんです。これって全く日本で非難されてる「官僚主義」というか「縦割り主義」そのものじゃないですか!!

スーパーマーケットに行っても、レジ打ちしている店員はガムを噛みながら、隣りのブースの店員と大声で雑談していて、お客が来ても「いらっしゃいませ」や「ありがとうございます」の一言もないんです。マーケティングの時間に、日本のマクドナルドには「スマイル 0円」って書いてあるって言ったら、みんなビックリしてました。

アメリカの全てがこうじゃないですが(特にNew York近辺がひどいだけかも)、痛感するのは、日本ほどサービスが均一的で丁寧な国は他にないということでしょうか。確かにアメリカでも一流の場所にそれ相応のお金を払えば一流のサービスが受けられます。でも、その幅がピンからキリまであるということなんです。

アメリカでマネージメントを学ぶというのは、このようなルーズな社員達の士気をいかに高めて、サービスの効率を上げるか、また、それが上手に機能するシステム・組織を作り上げるという点にあるみたいです。(まぁ、従業員性悪説を採らずに、いいムードの中で士気を高めようという傾向の方が最近は強いですが。)

一時、日本のサービスのマニュアル的な部分が批判された事がありましたが、マニュアルがあっても実行できない従業員達をみていると、あの批判はなんだったんだろうか?とも思いますね。結局のところCustomers' Needsにあったサービスって非常に難しいってことなんでしょうね。

P.S.
こちら(NY近郊だけかも)にある日本人用の情報紙があるのですが、大手日系企業でアメリカ人を部下にもつ上司のアンケートで、部下に対する不満ベスト1は「アメリカ人従業員は反省をしないこと」らしいです。このあたりも文化の違いというのでしょうか?インターナショナルビジネスの難しさを感じる一面ですね。
なんか悪い面ばかり強調して書いてしまいましたが、アメリカ人の中にはすごく親切にしてくれる人たちもたくさんいます。次回はもうすこしアメリカのいいところも書こうと思います・・・。


日時: 1999年2月15日
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