人種差別の根深さ

人種差別の根深さ

Original Date: 2000年3月 3日 

アメリカが挑戦し続ける永遠の課題

アメリカに来て、アメリカ人達と語るのがタブーみたいになってる話題に「人種差別」があります。 これにはいろんな考え方の人がいるのでちょっと議論を呼び起こしてしまいそうで恐いのですが、アメリカというのは未だに人種差別の問題が深刻な国の一つです。

その差別の様というのは、日本で考えているほどのんきなものではありません。最近気になるニュースがあったので、それを見ていてつい書きたくなってしまいました。

ちょうど昨年の今ごろです、ニューヨーク市のブロンクスという地区で一人の黒人青年が殺されました。名前はちょっと発音が難しいのですが「アマジュー・ディアロ」というアフリカからの移民です。彼は体に41発の弾丸を浴びて即死だったそうです。ですが、だれに殺されたと思いますか? 「警察官」です。

彼は銃を持っていた訳ではありません。警察に呼び止められ、胸のポケットから財布を出そうとして銃で撃ち殺されました。日本ではあまりおおきなニュースになっていなかったと思いますが、こちらでは連日大騒ぎでした。なぜなら、彼には何の罪もなかったからです。その事件に対する裁判に最近判決が下され、警官達(正確には4人で射撃)は無罪放免という結果がでました。

これに怒ったのは、ニューヨーク市に住む黒人住民たちです。銃をもって応戦したわけでもない青年を41発という過剰な攻撃により殺害し、無罪。人種差別と正義を掲げ、連日パレードが繰り広げられています。

組織ぐるみで繰り広げられる人種差別

以前にもニュージャージーの警察が高速道路でスピード違反を捕まえたとき、白人はみのがし、他の人種は罰金という恐ろしい人種差別を組織ぐるみでやっていることが明るみに出て問題になりました。

また、白人至上主義を唱えている大学もまだあり、その学校では他人種との交際を校則で禁止しているくらいです。それに加えて、アメリカでは、「アジア人で男であることが最大の不利」だというのは誰も語りませんが、明白な事実として受け止められています。

最初の事件が人種差別に基づくものかどうかは議論の余地がありすぎるといった方が正しいかもしれません、、、もし人種差別がなかったとしても、警察の権利を完全に逸脱していると思うのは私だけでしょうか?だって、あの裁判で警察側が無罪だということは、銃を持たない市民を疑わしいと思っただけで射殺できると認めた事になってしまいます、、、恐いですよね。(また議論を呼ぶことを書いてしまいました、、、)

追記:2008/8/13
人種差別は本当に気を遣う話題です。アメリカは自由と平和の国であると同時に、人種差別が激しい国でもあり、常にその人種差別との戦いになります。また、WASP(White Anglo-Saxon Protestant:ワスプ)という言葉が象徴するように、白人エリート支配層の既得権階級との戦いでもあるのです。
こればかりは、実際に住んで体感してみないとわからないのだと思います。


日時: 2000年3月 3日
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