怒り爆発!

怒り爆発!

Original Date: 1999年4月16日 

怒り爆発 - チームプロジェクト

以前にも書きましたが、授業の中にはチームを組んでプロジェクトをするというものがかなりあります。自分で好きな友達とチームを組めるのなら問題ないのですが、教授とかが勝手にチームを決めてしまう授業がほとんどです。まぁ、日本でも大学のときに共同研究で出版したり、仕事をしてからもなにかとチームで動くことが多かったので、チームプロジェクトということ自体に抵抗は全くなかったのですが、アメリカに来てからすごく嫌いになりました。

チームプロジェクトがある授業は、その結果が成績に大きく影響してきます。最初はそんなに思わなかったのですが、ここにきて、頭に来ることが多くなりました。時間に遅れてきたり、集まってもケースをちゃんと分析してなかったり、また、最後にペーパー(論文)にまとめるときも、内容のつめが甘かったり、、、。アメリカ人はチームワークに慣れていないのでしょうか?やたら主張はするのですが、なかなかやり方も会いません。

以前にマーケティングの授業でチームプロジェクトをしたときにはアジア人だけでチームを作ってみたのですが、その時にはお互いの言いたいことがよく分かるし、協力しあうという雰囲気が自然に生まれてきたものです。パワーポイントでスライドを作るときでも、ペーパー(論文)を分担するときでも、すごく個人主義的というか、「自分の分担が終われば、はい終わり!」といった感じでSynergyのかけらもないんです。

そうしているあいだに、私のチーム内で喧嘩になってしまいました。そもそもの始まりは「メンバーの中国系カナダ人女性(彼女も相当アメリカナイズされてます)が週末のミーティングをいつもサボる」ということを、チームリーダーのアメリカ人が非難し始めたことから起きました。すると、彼女は「ピート(リーダーの名前です)はいつも他人の都合も聞かずに、自分の都合でミーティングの日程をきめ、そのうえ、あなたの分析はひどい!」と言い出したのです。

確かに彼女は学校から2時間近くかかる場所に住んでいて、土日の夕方から出てくるというのは大変ですし、分析云々というのも当たってるなぁ、、、と思って聞いていたのですが、ついに二人の言い合いの喧嘩になってしまったんです。もう一人いるアメリカ人は気まずそうに、「俺はしらない、、」という顔をしているし、メンバーのインド人はアメリカ人の方を持つし、リーダーのピートは興奮してだんだん涙目になってくるし、ミーティングどころではなくなってしまいました。

チームワークを強調する理由

全てのアメリカ人がそうではないですが、チームプロジェクトというのは、こういう意味での難しさがあります。チームワークに慣れていないアメリカ人にチームワークの練習をさせるという意図で、このように多くのチームプロジェクトを課しているのだと思うのですが、それに巻き込まれている僕たちは、「ちょっと待ってよ、、、」と言いたくなります。だって、この結果がそのまま成績になってしまうんです。まぁ、うちのアメリカ人たちがまだ若いというのもあるのでしょうが(といっても僕と同じ歳です)、ある意味アメリカ人たちの未熟さを見ている気がします。

こういうのを見ていると、多くの日系企業がアメリカに進出して来ていますが、相当苦労しているんだろうなぁ、、、というのが理解できる気がしました。

【追記:2008/03/25】
上記のように書いていますが、いまさら思うのは私もこのいざこざを傍観していたのでちゃんと仲介してグループがうまくいくようにすべきだったということです。それが本当のリーダーシップなのでしょうね。 今、読み返すと、私もミーティングに相当腹を立ててこの文書を書いたんだなぁ、、、と。MBAではこんな人間関係まで学ぶことができます(笑)今では懐かしい思い出ですね。
あと、日本人も冷静に組織を見つめると、それほどチームワークが得意でみんな協力的に仕事を進めているわけでもないということが客観的にわかります。こういうのは永遠の課題なのでしょうね。これが解決されない限り、ビジネススクールはなくならないのでしょう。


日時: 1999年4月16日
rutgers_campus
rutgers.edu
ワシントンDCレポート2011
オースティンレポート2010
オーランドレポート2009
rutgers

Valid XHTML 1.0 Transitional

Valid CSS!

copyright © 1998-2011 all rights reserved
ラトガース・レポート from New Jersey