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No.5 イングリッシュ・ネームについて
アメリカで数多くの留学生と知り合いになりましたが、彼らと会って驚いたことの一つに、「イングリッシュ・ネーム」があります。「イングリッシュ・ネーム」というのは、自分の本名の他に通称として持っている英語の名前のことです。例えば、台湾人のYan(イエン)さんが、Jenny(ジェニー)という通称を持っていたり、韓国人のSeongja(ソンジャ)さんが、Carol(キャロル)という通称を持っていたりします。私の会った台湾・韓国人のほとんどがアメリカン・ネームを持っていました。

自分の本名と全く関係ない名前をどうして持っているの?という疑問の答えは二つあります。まず、台湾や韓国では、中学で英語を学び始めた時から、生徒全員にイングリッシュ・ネームを付けて、授業中はその名前で呼び合うとのこと。英語を習うんだから、自分の名前も英語にしましょう、ということです。どんなイングリッシュ・ネームをつけるかは各自の自由ですが、高校や大学に進学してもその名前を使い続けるとのことです。二つ目の理由としては、アメリカ人にとって、中国人や韓国人の名前は呼びづらく、覚えにくいということ。本名を苦労して覚えてもらうよりは、「ポール」とか「キャロル」とか「ウイニー」とか、呼びやすい名前を使ってもらおうということです。

でも、名前って各自の主体性や自我に強く結びついていますよね。それを変えてしまうというのはどうかな?と私は考えます。日本人の名前も覚えにくそうでしたが、繰り返し言えば覚えてもらえます。それに、イングリッシュ・ネームを使っているといつまでたっても本名を覚えてもらえません。

みなさんはどう考えますか?